最終更新:2023/12/25
このページでは、Flyle上で利用できるAI関連の機能の説明や、分析結果を効果的に活用するためのプラクティスを示します。
目次
- はじめに:AI機能に関する情報の取り扱いについて
- AI機能による提供価値
- 利用開始までの手順
- 現在提供中の機能
- 機能 1. フィードバックの要約・分類
- 機能 2. フィードバックのキーワード抽出
- 機能 3. タグの自動付与
- 機能 4. ソリューション↔フィードバックの関連付け推薦
- 推薦精度を向上する方法
- 機能 5. 顧客課題のグルーピング
- 今後の提供予定の機能
- 機能 6. ソリューションに紐づくフィードバック要約
- AIによる分析結果を活用するための機能
- 「ダッシュボード機能」でフィードバックの傾向を把握し、製品の大きな伸び代を見つける
- 「ソリューションからのフィードバック検索機能」で、開発アイデアに対するリファレンスを素早く集める
- FAQ
はじめに:AI機能に関する情報の取り扱いについて
- 弊社が使用するAIについて:弊社のデータ分析には、Microsoft 社 が提供する Azure OpenAI Service を一部使用しております。
- 分析に使用するデータについて:前提として、個人情報を含む全ての情報を、Microsoft社、OpenAI社、弊社が二次利用 (例: モデルの学習) することはございません。 参考:AzureOpenAIサービス利用規約
- データ送信における情報のマスキング:メールアドレス・URLが本文に含まれていた場合はFlyle上でマスキング・除外された後に、AzureOpenAIのAPIを通じ、分析されます。
- 過度なAI利用の制限:AIによるタグ付与機能において、過去の数万件のフィードバックに何度も付与する場合など、利用に制限が場合がございます。
また、Flyleの機能として、企業・企業セグメント・ユーザーといった顧客情報を扱う機能がありますが、これらのデータを分析に使用することはございません。2023年9月時点では、分析に利用するデータは下記の通りです(今後の機能追加によって使用するデータが増える可能性があります。)
オブジェクト | プロパティ |
フィードバック | タイトル |
本文 | |
タグ | |
ソリューション | タイトル |
本文 |
AI機能による提供価値
現状、多くの企業では、顧客の声を製品開発に活用するために、多くのチャネルに散らばる情報を収集し、1件ずつ内容を把握するといった作業に多くの工数を割いています。
Flyleでは、収集した顧客の声に対してAIを活用した自動分類・分析・推薦を実施します。これにより、フィードバックの分類・分析、ソリューションの起案・優先度判断におけるリファレンス収集など、定性データの分析作業を圧倒的に効率化します。製品開発における意思決定者はあくまで人間ですが、AIを通じて意思決定のスピードや質を向上します。
利用開始までの手順
- AI機能の有効化:ワークスペースに対してAI分析機能を有効にします。(Flyle社側の操作)
- AI分析を実行:下記からお客様で実施いただく箇所です
- ワークスペース設定から「AI機能に関する情報の取り扱い」をお読み頂き、ご同意頂くと、AI機能が有効になります。
- AI機能を無効にした状態では、AIによる自動分析は有効になりません。(フィードバック1件ごとに手作業でAI分析を実施することは可能です)。 「フィードバックの自動分析を実行する」というトグルスイッチをON (青色の状態) にすると、自動的なAI分析が有効になり、過去・及び今後登録される全てのフィードバックに対して、自動的にAI分析が実行されます。
- 要約機能はあくまでも、要望を理解しやすくするためのサポート的な役割です。そのため、要望に書かれている事実だけを記載いただくようお願いいたします。
- 要約に解釈やアイデアを含めてしまうと、AIがコンテキストなどが不十分な状態でフィードバックを分析し、要約ではなく、誤った示唆などを出してしまうことがあるためです。
- 本格的な利用の開始:AI分析結果を活用した各機能の利用を開始することができます。分析結果の全体像を把握するため、はじめにダッシュボードをご確認いただくことをおすすめします。
フィードバックの自動分析が無効な状態 (手作業でのAI分析のみが可能な状態)
手作業でAI分析を行う場合、分析したいフィードバックページにて「★」をクリックすることで、そのフィードバックのみAI分析可能です。
全体にAI分析を有効にする前に、AIによる分析結果を参照されたい場合は数件フィードバックを個別でAI分析を実行してください。(必須のステップではないので、ワークスペース全体の適用をしていただいて問題ありません。)
AIによって生成された要約で編集が必要な場合は、要望に記述されている内容に関して編集を行うようにしてください。 例えば、要望を読み、読み手の解釈やアイデアは、要約としては登録しないようにしてください。
理由としては、2点ございます。
フィードバックの自動分析が有効な状態(登録されている全てのフィードバックにAI分析が適用されます。ワークスペース全体にAI機能を適用すると、機能4:ソリューション↔フィードバックの関連付け推薦などが行われます。)
現在提供中の機能
機能 1. フィードバックの要約・分類
- 機能の説明
- 期待される効果
- 情報量の多いフィードバックの把握が容易になります。
- 要約分類の傾向は、ダッシュボード機能 (後述)の「要約分類の推移レポート」にて把握できます。ユーザー体験を著しく毀損する可能性のある「クリティカル」なフィードバックが増えている、などフィードバックの傾向を把握するヒントになります。
- 使い方
- フィードバック詳細画面から確認できます。
- 要約の内容はユーザーによる追加・削除・編集が可能です。要約の修正内容はFlyleシステムに保持され、それ以降に登録されるフィードバックに対する分析精度が向上する可能性があります。
フィードバックから複数の要約をリストアップします。それぞれの要約に対して「ポジティブ」「ニュートラル」「ネガティブ」「クリティカル」もしくは「要望」の5カテゴリに分類します(上記のどれにも当てはまらない場合は「不明」となります)。
機能 2. フィードバックのキーワード抽出
- 機能の説明
- 期待される効果
- フィードバックの分類工数が削減できます。
- 付与されたキーワードは、フィードバックの絞り込みや、ダッシュボード上の「キーワードランキング」レポートに使用され、フィードバックの傾向を把握するヒントになります。
- 使い方
- フィードバック詳細画面から確認できます。
- キーワードはユーザーによる追加・削除・編集が可能です。
- 編集した内容は、既存のキーワードに加え、編集以降に抽出するキーワードにも反映できます。
- 例)「けんさく」→「検索」に編集。他のフィードバックにて抽出した「けんさく」も一括で「検索」に編集。また、新しいフィードバックに対してAIが「けんさく」というキーワードを抽出した場合に、自動的に「検索」に編集。
- 削除した内容は、削除以降に抽出するフィードバックのキーワード抽出にも反映できます。
- 例)「検索」を削除。それ以降はAIが「検索」というキーワードを抽出しても登録されない。
- マニュアル
フィードバック本文に含まれる重要な単語を自動で抽出します。
機能 3. タグの自動付与
- マニュアル
- タグの事例
機能 4. ソリューション↔フィードバックの関連付け推薦
- フィードバック→ソリューション:新たにFlyleに投稿されたフィードバックに対し、すでにFlyle上に登録されているソリューションから関連性の高いソリューションを「中」「高」のいずれかの確度で推薦します。フィードバックの内容を確認した後の、該当するソリューションを探して紐付ける作業を効率化します。
- ソリューション→フィードバック:ソリューションを基点に、過去投稿されたフィードバックの中から紐付けるべきフィードバックを推薦します。ソリューションに対するファクトやリファレンスを収集する作業を効率化します。
推薦精度を向上する方法
フィードバック ↔ ソリューションの推薦をする際、既存の「フィードバックのAI要約とソリューションの関連付け」を参考にします。つまり、「フィードバックのAI要約とソリューション」を手作業で関連づけることで推薦精度が向上します。 (※フィードバック全体やフィードバックの部分文字列とソリューションを紐付けても推薦精度は向上しないことに注意してください。)
機能 5. 顧客課題のグルーピング
「機能 2. フィードバック要約」の内容を利用し、「xx機能の検索条件拡充」「決済フローの体験改善」など、要約内容から一段階抽象化されたグループを自動で作成します。
この結果を利用し、顧客が製品に対して特に関心を寄せているテーマを一目で把握できます。
今後の提供予定の機能
順次リリースを予定しているAI関連機能です。提供する順番が変更される可能性があります。また、検証結果によって機能が実装されなかったり、仕様が大きく変更される場合があります。
機能 6. ソリューションに紐づくフィードバック要約
ソリューションに紐付けられた顧客の声から、顧客の課題や要望を要約します。ソリューションを考える上で重要な情報が自動で記述されることで、ドキュメントを記載する工数を削減できます。また、ソリューションの担当者のスキルや経験に関わらず、顧客課題が可視化されます。
AIによる分析結果を活用するための機能
AIによってフィードバックに付与された情報を、その後の製品開発業務で有効活用するための機能を紹介します。
「ダッシュボード機能」でフィードバックの傾向を把握し、製品の大きな伸び代を見つける
- 機能の説明
- フィードバックを分析するための汎用的なレポートを集めたダッシュボード画面です。
- デフォルトでは、アクセス時から半年前までに投稿されたすべてのフィードバックを対象として、各レポートを描画します。
- 集計対象のデータは、集計期間やタグ・カスタムフィールドによる絞り込みが可能です。
- 各レポートとユースケース
- (AI)キーワード数ランキング
- フィードバック内にどのようなキーワードを含むかが可視化されることで、顧客が関心のある体験・機能などを把握できます。
- タグ数ランキング
- タグはFlyleユーザーが任意に付与できる情報のであり、集計期間内に使用されたタグのランキングによって、任意の観点でのフィードバックのボリュームを確認できます。
- Flyleメンバー毎のフィードバック数ランキング
- Flyleメンバーの中で特に積極的にフィードバックを投稿しているメンバーを可視化できます。
- (AI)要約分類の推移
- 特定の期間に「クリティカル」「ポジティブ」が増えているなど、時系列で顧客の反応を可視化することで、プロダクトに影響を与えたリリースや外部要因などを考察できます。
- その他の使い方
- 表示されたレポートのデータから、データの対象となったフィードバックの一覧に遷移することができます。
- 例)「キーワード数」レポートの「検索」というキーワードが付与されたフィードバックの一覧に遷移でき、具体的にどのようなフィードバックがあるかを確認できます。
レポートの追加、カスタマイズ性の向上は、今後順次対応予定です。
「ソリューションからのフィードバック検索機能」で、開発アイデアに対するリファレンスを素早く集める
- 機能の説明
- ソリューションの詳細の「フィードバック・インタビュー」タブから、「フィードバック・インタビューを検索して新しく関連付ける」を選択すると、フィードバックの絞り込み結果から一括でソリューションに紐づけを行うことができます。絞り込み条件には”決済”、”Slack”などの「キーワード」や、”クリティカル”、”ポジティブ”などの要約分類の結果も指定できます。
- ユースケース
- 「Slack連携機能」というソリューションを企画する際、AI分析によって付与された”Slack”というキーワードを含むフィードバックを確認し、ソリューションに関連するフィードバックを一括で紐付けることができ、リファレンスの収集作業が効率的になります。
FAQ
後日アップデート予定